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UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2016 LEO-

こんにちは。夕佳です。このコラムは2年間続けてまいりましたが、今回が最後となります。

皆様、今まで読んでくださって、大変ありがとうございました。とても楽しい2年間でした。

そして、今回のテーマは獅子座。

7月22日18時30分すぎ、太陽は蟹座から獅子座へ移ります。

獅子座の守護星は太陽です。梅雨も明けて、夏本番。まさに、太陽の季節。それが獅子座の季節です。

太陽は、太陽系の中心で、地球はもちろんさまざまな星がこの太陽の周りをまわっています。そんなことを思うと、獅子座の人が、気付くと集団の中で中心になっている場合が多いのも、頼られることも多いのも、仕方ないような気がします。自分からお世話しようとしていなくても、人が集まってくるし頼ってくる。

太陽なので。

獅子座という星座は、自分が広告塔、目立ってなんぼというところがありますが、本人はシャイで別に目立ちたくないという場合もあるようです。しかし、人前に出ると不思議と様になっていたりするので、本人が照れてもあまり意味ないようにも思います。つい目立ってしまうから、シャイになるということもあるのかもしれませんね。出生図において、重要なポイントに獅子座が位置している方は思い当たる節があるかもしれません。

牡羊座で産声をあげ、牡牛座で世界に触れ、双子座でコミュニケーションし始め、蟹座で居場所「家族」「ホーム」を認識する。そして、居心地の良い場所である「ホーム」から外に出て、自己主張するのが獅子座。「私」という存在について世界に向かって表現するのが獅子座です。親に内緒でする家からの初めて遠出といったイメージでしょうか。青春ですね。獅子座にはフレッシュなイメージもあるわけです。

そして、舞台に立つようなイメージも獅子座にはありますが、社会や世界という舞台に立って自分について表現するということについて考えさせてくれる星座のようにも思います。お父さんがああ言ったから、お母さんがああ言ったからではない、自分自身の考えを表現する、それが獅子座。

獅子座は固定宮、男性星座、火の星座です。火の星座で男性星座ということもあって、直感的で行動的ではありますが、思いつきでチャラっと動くというイメージはありません。いざというときは自分から行動を起こすタイプですが、固定宮のどっしりとした雰囲気もあって、納得しないと動かない、こうと決めたらてこでも動かない頑固さも持ち合わせているようです。

そして、今回、取り上げる映画監督は、去年『ヴィジット』が好評だったM・ナイト・シャマランです。彼の太陽星座は獅子座。初めて知ったときは少し意外でした。

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彼の作品に、獅子座の華やかさをあまり感じたことがなかったからです。しかし、彼が自分の作品にかなりの割合で出演していることを知人に教えられて(それまで全く気付かず鑑賞していました。)、「獅子座っぽい人なのかもしれない。」と、なんとなく思い始めました。獅子座は「目立ってなんぼ」ですので、「映画に出ればいいのに・・・」なんて勝手に思っていたからです。まったくもって余計なお世話です。

そして、『ヴィジット』を見て、彼のユーモアセンスの素晴らしさにも気付かされました。私には彼の映画の見方について、もう一度考えなおす必要があるように感じました。もう一度、彼の作品を通して獅子座について思いをめぐらせてみました。すると、なんとなく思うところがあったのです。

彼の作品を見るたび思うのは、「何を真実だと信じるべきなのか?」ということです。

彼の作品の中で描かれる世界では、しばしば、「これが真実だと思わされていたことがそうではなかった」ということがあるからです。

人は自分を誰かに向かって表現するとき、表現しておしまいということはないのではないでしょうか。他人に対して表現しているわけですから、「反応がない」という反応を含めて、必ず反応があります。その反応に驚いたり、傷ついたり、喜んだりするわけですが、そういったときに自分の表現した内容、自分という存在について、自分の見ている世界について、世界は様々な見方ができ、その中で何を信じるのか、改めて考えさせられたりします。

シャマランの描く世界は、自己表現、自己主張する前に私たちがやるべきこと、自己表現、自己主張した後に改めてする必要のあることを描いてくれるように感じます。

シャマラン監督のSF映画『サイン』の主人公グラハムは、妻を失った元牧師です。彼は、最愛の妻を失い、信仰を捨てます。彼は、自分や世界、いままで正しいと思い、世界に向かって表現してきたことを信じるのをやめてしまったけれど、彼にはかわいい二人の子どもや、サポートしてくれる弟などの存在があり、彼の人生が絶望だけに満ちているわけではないこと、素晴らしい側面も持っていることも描かれています。

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グラハムは、もう一度、自分を信じること、世界を信じることを必要な人のように私には思えました。

そして、この映画の中では、そういった人がグラハム以外にも存在します。彼をサポートする弟メリルは、元は素晴らしい記録を持つマイナーリーグの選手で、思い切りバットを振る機会が必要でしたし、グラハムの妻を事故死に追いやったレイ・レディ(シャマラン自身が演じています。)は、グラハムとその家族を助ける機会が必要でした。

みな、もう一度、自分を信じること、世界を信じることを必要とする人たちです。

この映画は、彼らがとある事件を通して、もう一度世界を信じようと自分を取り戻していく物語です。

誇りを取り戻す物語。

自分の意見を主張し、自分を表現するというのは、勇気のいる行為です。自分に自信がなければできないことです。ときには打ち砕かれることもあります。間違いであったと思うこともあるでしょう。しかし、それによって、より素晴らしいものを表現できる機会が与えられるのかもしれません。ここは修正しよう、ここは素晴らしい点だったので残そう、ここは誰がなんと言おうとこのままいきたい等々。

獅子座は誇り高い星座です。

そして、その誇りは不断の努力によって保たれるべきもののように、シャマランの映画を通して感じました。それは決して楽なことではないけれど、そういう過程を経ているからこそ、太陽によって守られたこの星座は、より一層強く輝くのかもしれません。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

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★占い★

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは獅子座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は、7月22日18時30分すぎから8月23日夜中の1時40分ごろまでになります。

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UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2016 Taurus-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

4月20日午前0時半ごろ、太陽は牡羊座から牡牛座へ。

今回のテーマは牡牛座です。

前回の牡羊座には、まるで生まれたての赤ちゃんのようなイメージがありましたが、今回の牡牛座は、その赤ちゃんが、生まれて出てきたこの世界を理解するために、自分の周りのものを触ったり、または口に入れて味わったりする様子のようなイメージの星座です。

牡牛座は感覚を重んじる星座です。

出生図において、牡牛座が重きを持つ方には、この感覚、五感に敏感で、それを生かした仕事につくとも言われています。布を使うお仕事である服飾デザイナーさんや、土をこねて器を作る陶芸家、舌もこえていますから飲食関係もよいでしょう。職人さん向きとも言われています。

牡牛座の季節は、冬から春になり一気に草木が芽を出し花が咲くといった勢いのある牡羊座の季節に比べると落ち着いていて、この緑あふれる世界に私自身慣れてきたねという季節。

勢いよく緑が芽吹く季節である牡羊座が活動宮と分類されるのに対して、牡牛座の安定感ある緑の季節は固定宮と分類されます。牡羊座は行動したり、新しいことを始めるのは得意で、継続するのは苦手とされています。赤ちゃんがお母さんのお腹の中から出てくるのは、この世界で生きる「始まり」です。それはとても行動的といえるのかもしれません。そして、生まれてきた赤ちゃんは少しずつ世界に触れ、世界を理解していきます。忍耐強く、世界と接触し続けなければ、未知の世界を理解することできないでしょう。牡牛座は忍耐強く、継続が得意と言われています。また、マイペースな星座とも言われているのですが、赤ちゃんが自分のペースで着実に理解を深めていく様子を連想しました。もちろん環境に左右される部分もあるでしょうが、いろんな赤ちゃんがいて、それぞれのペースで世界を知っていくのでしょう。

あらゆる情報をキャッチして、世界を知っていく赤ちゃんの姿は、牡牛座が女性星座に分類されることともつながりを感じさせます。男性星座が自ら何かを発していくのに対して、女性星座は受け取ったものをどう扱うかがテーマです。自分のまわりに広がる世界の怒涛のようにあふれる情報をキャッチし、咀嚼し、自分のものにしようとする赤ちゃんの姿。

ところで、毎回、その星座を太陽星座に持つ映画監督の話を少し挟みますが、今回はラース・フォン・トリアーを選んでみました。彼の映画は、決して幼稚であったり、易しい映画ではありませんが、そこから発せられるメッセージは非常にシンプル。わかりにくそうで、わかりやすい。

彼の映画に出てくる人物は、世界に「慣れて」いないように感じます。まるで、世界に触れ、驚いたり動揺する赤ちゃんのよう。人が世界に慣れることなどあるのだろうかと、彼の映画を見ていると思います。彼の映画に出てくる人物は、むきだしで、体当たりして、世界と触れ合う。そして、傷ついたり、喜びを感じたりする。彼の映画に描かれる世界は醜く、汚い。そこで主人公は、信じては裏切られ傷つく、それの繰り返し。ただそんな絶望的な状況であっても、世界に挑む人間の強さや生命力、崇高な美しさも感じさせます。

先日、彼の作品で観たのは『ニンフォマニアック』。

派手なアクションがあるわけでないのですが、4時間弱という長さを感じさせず、わくわくしながら一気に見ることができました。内容は、色情欲を自認する主人公ジョーの口から語られる彼女の半生を描いた物語。その半生の物語は彼女のセックス遍歴の物語でもあるわけですが、彼女はセックスという形で人に触れながら、世界に触れていく、そして、彼女の人生はそれに影響され、翻弄され、時に迷い、自分を責めながら、自分なりのやり方で生きる力強い姿には非常に感動させられました。非常にハードな人生。見方によっては悲惨な人生かもしれませんが、ジョーの感傷を嫌う性格が「悲惨」などという甘い言葉で形容することを許さないような雰囲気。私にはとても痛快な映画でした。

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牡牛座という星座は、決して小器用というイメージはありません。

しかし、『ニンフォマニアック』のジョーのように、その知識、知恵は、本の中の絵空事ではなく、一見不器用なやり方に見えたとしても、自分の体で実際感じ、学んだことを身に付けたものであり、リアルでゆるぎないもの。体で感じて学んでいく星座ですから、傷付くことも多いかもしれません。が、そういったところを人に見せることもなく、傷を抱えながら、その傷をゆっくり自分でケアしながら、しかし、その傷から得るものを貪欲に得ようとするたくましさをもって星座、それが牡牛座です。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

★占い★

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは牡牛座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は、4月20日午前0時半ごろから5月20日午後11時40分ごろまで。

次回は、魚座から牡羊座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも牡羊座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関係したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2016 Aries-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

3月20日午後1時半ごろ、太陽は魚座から牡羊座へ。

太陽が牡羊座に入るタイミングは、春分です。西洋占星術では、1年の始まり。

そして、今回のテーマは牡羊座です。

牡羊座の季節は、まるで死んだかのように見えた生き物たちが、目覚め、花を開く素晴らしい季節です。

魚座の世界は、夢かうつつかもよくわからないカオスな世界でしたが、そこからはっきり目覚めた明るい世界が牡羊座の世界。お母さんのお腹から赤ちゃんが出てくるときのような、そして産声をあげるときような、

エネルギッシュな世界。まだ何者でもない、そして、何者にもなれる、希望と可能性に溢れた世界、それが牡羊座の世界です。

牡羊座の世界は、まだ未開拓の地を探検し、開拓していく冒険物語のような世界です。出生図において牡羊座に主要な星を持つ人は、チャレンジ精神が旺盛かもしれません。継続することは少し苦手かもしれませんが、やってみたことのないことを始めたり、未知の世界に飛び込むは得意かもしれません。非常に行動的な星座です。

牡羊座は、男性星座で活動宮とされていて、どんどん自分から外に出ていく星座です。考えて立ち止まる、誰かに合わせるなんてことはないのです。

牡羊座のエネルギーには、「生きている!」というシンプルで力強いメッセージを感じます。「どう生きるべきなのか」とか「この生き方は正しいのか」などということの前に、「生きていること自体が素晴らしい」のです。

太陽星座を牡羊座に持つ映画監督にラス・メイヤーという映画監督がいます。

彼の映画の世界は、セックスとバイオンスに満ちているとされたりもしますが、個人的には、この複雑な世界に起こる出来事を見たり聞いたりしていて疲れてくると、彼の映画が「癒し」だと感じることがあります。

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彼の映画は、セックスとバイオレンスに満ちていても、基本、その世界観は楽観的で、人間の生命力をたたえているように感じるからでしょう。生きていていいじゃないか、欲望に素直でいいじゃないか、そう言われているように感じます。複雑なこともいろいろあるかもしれないし、いろいろと考えるかもしれないが、

結局のところ、人はこの世界に産まれてきて、食べて寝てセックスをし、怒ったり笑ったり、人を愛したり憎んだりして、最後には死んでいく。あっけなく死んでいく。ただの生き物にすぎないのだと言われているように思います。そして、それが悪いわけではなくて、大いにそれでいいじゃないかと言われているように思うのです。それはシンプルで力強いメッセージです。

豊かな肉体を持つセクシーでキュートな女性たちが、男性に負けたり勝ったり、または、男性と協力したりしながら、のびのびと力強く生きている様子が画面いっぱいに溢れていて、それが少々下品であったとしても、その大らかな生命力に、大いに元気付けられます。性的なことは、ときにタブーとされたりもしますが、そういったことも健やかで肯定的に描かれています。性的なことがあるから、新しい生命が生まれるわけですから、健やかに描かれていてなんら不思議はないのですが、そういったことも忘れてしまうことがあるのも確かです。

寒く暗い魚座の季節の間、複雑で、しかも、そこに理屈もない、混乱に満ちた世界に放り込まれた私たちは、散々こね繰り返し、ああでもこうでもないと考えあぐねたかもしれませんが、牡羊座の季節になり、春がやってくることで、シンプルに「花が咲いて綺麗だな」と感じ、生命の勢いに圧倒され、目が覚めたような気持ちになるのかもしれません。

人間はときに思いつめて考えすぎたりするものですが、あるとき、そこまで考える必要があるのかと、考えることを手放すことがあるように思います。そうすることではじめて、気付くことがある。そして、それはとてもシンプルで、そして、シンプルであるがゆえに強くて大事なことだったりする。

そういったことを教えてくれるのが牡羊座の世界です。

牡羊座の世界は、ときに粗野だとされるときもありますが、赤ちゃんのとき、私たちは、裸でも恥ずかしいなんて思わなかったわけです。ところが、成長していくうちに、あれは恥ずかしいことだとか、これはダメなことだとか、いろいろとしがらみを増やしていく。どんどん自分の素直な部分を隠していく。もちろん、社会の中で生きていく上ではそういったことも大切です。しかし、隠さなくてよいものまで隠してしまい、自分自身ですら忘れ、気付かなくなるのかもしれません。

そして、そういったことが、再び、暴かれるのには、蠍座の世界まで待たねばなりません。

しかし、しばらくの間、牡羊座の季節を味わえます。

シンプルに生きることを楽しむ季節です。謳歌しない手はありません。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

★占い★

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは牡羊座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は、3月20日午後1時半ごろから4月20日午前0時半ごろまで。

次回は、牡羊座から牡牛座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも牡牛座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関係したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2016 Aquarius-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

1月21日午前0時半ごろ、太陽は山羊座から水瓶座へ。

今回のテーマは水瓶座です。

毎回、ここでのコラムを書くにあたって、その太陽星座を持つ映画監督を探すところから始めるのですが、もちろん同じ太陽星座を持つ映画監督はたくさんいるわけで、その中から誰を選ぶかは、はっきり言って「なんとなく」です。

今回はたまたまフランソワ・トリュフォーが、目に付きました。目に付いた理由は、彼が

「わたしはロボットとかコンピューターとかいったものに生理的な嫌悪を感じるのです。」(*1)

と、語っていて、そういったものは西洋占星術の世界では水瓶座担当だからです。コンピューターが嫌いな水瓶座。ただ、水瓶座は大変古いものも担当します。現在の世の中の流れとはあまりつながりがないくらい古いもの担当です。彼はスティーブン・スピルバーグ監督作品『未知との遭遇』に出演しているのですが、よく耐えられたなと思います。

トリュフォー 未知との遭遇

ゴダールの作品『アルファヴィル』のことも、「はじまりと終わりは実にすばらしいと思いますが、途中、機械が、コンピューターが、しゃべりはじめるところになると、もうとてもついていけないのです。」(*2)と、語っているくらいなのに、おもしろいものです。

水瓶座にとって大事なのは、世間がどう言おうと自分の頭で納得することだとも言われています。トリュフォーのコンピューター嫌いは頭というより感性の問題だと思いますが、水瓶座が出世図において大きな意味を持つ人たちは、大衆や社会がどうであろうと自分なりの流儀を大切にする人が多いように感じます。

水瓶座はユニークな星座といわれる所以でしょうか。ただ、それだけユニークであるにも関わらず、彼らは人々を愛します。愛するからといって、変なおせっかいは焼きませんが、親切で、オープンです。そして、人々を束縛はしませんし、それぞれの個性を大切にします。個人であることを大切にします。

トリュフォーがコンピューターが嫌いであったとしても、彼が人々に対して非常に親切で献身的だったことは確かで、この辺りは水瓶座の特性をよく表してくれています。

彼は、自分に生きる喜びを与えてくれた映画の世界に、映画を作る人たちに、献身的に尽くしました。そこにあるのは、感謝の気持ちであり、恩返しの気持ちです。

ジャン・コクトーの『オルフェの遺言』のときのような資金面での援助もしたし、

ロベルト・ロッセリーニに対しては、無償の助監督をつとめたり、

自分を助け育ててくれた映画批評家アンドレ・バザンの遺児フロラン・バザンをあずかって、映画のスタッフに加えて育てたり、

アルフレッド・ヒッチコックの50時間にもおよぶインタビューを1冊にまとめたり、等々。

あらゆる方面から、映画の世界を助けたことがわかります。

自分だけのためでない、という点は非常に水瓶座的な特性です。水瓶座は、公共の幸せを願うのです。「革命家」も水瓶座の分野ですが、世の中がより素晴らしいものになるように「革命」を起こすのです。

また、水瓶座は、タロットカードの「星」と対応しています。その守護星 天王星は「愚者」のカードと対応しています。この二枚のカードの共通点は、「そのままであること」と「自由」ではないかと思います。

トリュフォーの伝記(*3)を読んでいると、少年時代の彼はまるで野生児のようです。野宿し、ボロボロの格好でうろうろし、狂ったように映画にのめりこんでいきます。その辛い家庭環境からというのもあるでしょうが、彼は家出少年で、家出しては、悪さをし(それは映画を観るためなのですが)、少年鑑別所に入れられたりもしています。

カードの「愚者」そのままです。

そして、映画への愛は、熱狂的ではあるものの、彼にとっての希望です。

それはまるで「星」のカードのようです。

「星」は暗闇を照らし、希望を与えてくれるのです。「愚者」は「星」に導かれて、混沌とした世界に埋もれずにすむのかもしれません。

水瓶座の理想主義的です。理想は希望の星です。自由奔放な水瓶座は、希望に導かれ、理想を信じ、追求する強さを持つ星座なのです。

*1、*2、*3:山田宏一、蓮實重彦著『トリュフォー、最後のインタビュー』(平凡社)

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは水瓶座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は、1月21日午前0時半ごろから2月19日午後2時半ごろまで。

次回は、水瓶座から魚座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも魚座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関係したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 scorpio-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

10月24日夜中3時前、太陽は天秤座から蠍座へ。

今回のテーマは蠍座です。

蠍座は、「隠されたもの」を扱う星座です。いつもは人が見たくないと思うものを扱うのです。それは重みのあるテーマであったりします。タブーとされるもの、死やセックス、オカルト・・・

蠍座は、水の星座ですが、その水は地下水のような隠されたところにある水です。一見、クールに見える蠍座ですが、その中に渦巻いているものは、どの星座よりも熱く激しいものであったりします。

恋をしたとき、大切な人を失ったとき、経済的に追いやられたときなど、人は窮地に追いやられると、普段知らなかった自分に気付いたりしますが、そういったものも蠍座の担当かもしれません。しかし、そういったものを受け入れる度量の広さ、深みのある星座でもあるということです。

人は、自分のそういった部分を見たくないと思うものです。また、過剰に露出してしまうか。その部分から目をそらさず、わきまえて生きていくことも、また必要なことなのかもしれません。自分の「鬼」の部分を知っていること。それを受け入れ、支配されず、飼いならしていくこと。「あのときの私は私じゃなかった。」そうやって済ますこともできるかもしれませんが、「私はじゃない」ことなんてありえないから、人は後悔し、悩み、苦しみます。

どういうときに、それは顔を出すのか?

どうすれば、それは出てこないのか?

出てきてしまったとき、どうするのか?

そういったことを考えることも、生きていくうえで重要なことのように思います。蠍座の人は、その方法に詳しい人のかもしれません。

ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』のシリーズは、その自分の中の「鬼」と、どう戦っていくかを描いた作品のように、私は感じました。ピーター・ジャクソンは蠍座です。(ちなみに、原作者のJ・R・R・トールキンは山羊座。)強烈な力を持つ指輪と、その力を利用しようとするものたち、そのものから守ろうをするものたちの物語です。

ロード・オブ・ザ・リング

非常に残酷なシーンも多く含まれたこの美しい映画は、そうやって欲望にまみれていく生き物の醜さと、それでもなお美しくあろうとする生き物たちの対比がドラマチックに描かれていました。そして、もっと弱いものたち。それは、どれも私たちの中にあるのかもしれません。それぞれとどう向き合っていくか。それは、非常に過酷なことです。

そもそもその指輪が存在しなければ、素晴らしい人で終われたかもしれないのにそうでなくなってしまうと、いうエピソードもたくさん出てきます。指輪の魔力に打ち勝つという方法が困難なのであれば、その指輪に近づかないという方法もあります。自分はどちらの方法をとるべきなのか。そういった自分の身の丈を知るということはとても大切なこと。

混乱を巻き起こすことを知っているから、隠す必要のあることもあるのでしょう。しかし、それは、存在しないことにするのとは、また別のことです。

大胆であることと慎重であることの、そのバランスというのは非常に難しいものですが、その両方を持っているのが蠍座かもしれません。バランスがよいかどうかはわかりませんが、どちらの要素も兼ね備えた星座です。取り扱い要注意なものを扱うには、どちらの要素も大切なように思います。

この「鬼」ということを考えたときに思い出すもう一つの作品は、『日本鬼子』という中国帰還兵を描いたドキュメンタリーです。

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戦争という異常な環境に置かれて、正気でいることのできる人はごくまれなのかもしれません。その正気を失ってしまった自分の姿や、そのときに犯してしまったこと、そして、自分以外の正気を失った人間の姿を見てしまうこと。そして、それを抱えて生きていくことは、並大抵の重さではないはずです。

その重さに、自分は耐えられるのか?と、問いかけることも、身の丈を知ることの一つのように思います。

人は、強い部分もありますが、非常にもろく弱い部分もあります。

蠍座の水は、地下水だという話を先にしましたが、水は感情や感受性を表します。揺れやすく、汚れやすく、脆い、それを知っており、守らねばならないからこそ、地下の奥深いところに隠しているのが蠍座なのかもしれません。そして、それが決して、弱いだけのものでもないことも知っているはずです。

しかし、ちゃんと守る必要のある大切なものであることも確かです。大切なものをしっかり守るための芯の強さを持った星座、それが蠍座なのかなと思います。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは蠍座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は10月24日夜中の3時前から11月23日午前0時半ごろまで。

次回は、蠍座から射手座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも射手座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。