タグ別アーカイブ: タロット

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 virgo-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

8月23日19時40分ごろ、太陽は獅子座から乙女座へ。

今回のテーマは乙女座。

乙女座は、「乙女」と名のつく星座だけあって、献身的で、優しく、潔癖で、完璧主義者で・・・などなど穢れの知らない存在のように書かれることもあるでしょう。でも、本当にそれだけの星座なのでしょうか。繊細で、傷つきやすい乙女座にはさまざまな顔があるように思います。

先日、三池崇史監督の『ビジターQ』を見ていたのですが、この三池崇史監督は乙女座でした。この監督の作品は、グロテスクでハードなものが多いように感じますが、同時に、それで終わらないユーモアを感じます。

乙女座には独特のユーモアセンスが備わっているように思います。乙女座の守護星は、コミュニケーションと知性の星、水星。底抜けに明るいユーモアというより、少し斜めを向いたようなユーモア、皮肉を含んだユーモア、ブラックユーモアと呼ばれるものかもしれません。知的な星座です。

乙女座は、柔軟宮の星座です。柔軟宮の星座の時期は、季節が移ろいゆく季節。夏から秋へと変化していく時期です。

それだけに、活動宮のような行動力や、固定宮のような安定感には欠けるかもしれませんが、臨機応変に変化に対応できるという強みがあります。

この臨機応変に対応できるという点が、乙女座にさまざまな顔を持たせるのかもしれません。献身的で真面目な星座ですから、さまざまな人の期待に応えようと努力していたら、その結果、さまざまな顔を持つことになったなんていうのは、ごくごく当然のことなのかもしれません。そうしているうちに、自分が本来何を求めて、何を望んでいるのかわからなくなっていたなんてことにもなってしまいそうですが。

乙女座は、慎重で、ガードの固い星座とも言われますが、それはそうやって人のニーズに応えることができてしまうからなのかもしれません。決して弱い星座ではありませんが、繊細な星座です。だれかれなしにニーズに応えていたら、消耗しきってしまう可能性はとても高い。

あと、乙女座の映画監督で思い出すのは、『ホーム・アローン』や『アンドリューNDR114 』、最近では『ハリー・ポッター』シリーズを撮ったクリス・コロンバス、『プラトーン』、『7月4日に生まれて』のオリバー・ストーンなど。

こういうのを見ると、乙女座の正義感の強さや、少女のような純粋さ、ユーモアがあるとは言っても真面目すぎるくらい真面目な星座であるということをひしひしと感じます。

『ビジターQ』も、とんでもなストーリーでしたが、結局のところのテーマは、家族愛でしたし、むちゃくちゃやっても、優しい星座であることの表れなのかななんて思ったりもします。優しいというか、人間ちゃんとしないと、ちゃんと生活営まないと、と、とにかく真面目。そして、ちゃんとしないとちゃんとしないととやってたら、その真面目さゆえに、ちょっとおかしな方向に行ってしまいましたみたいなイメージの星座です。柔軟さゆえの悩みなのかもしれませんね。

IMG_0721

真面目でちゃんとしてるし頼りがいもあるし、甘えるのも苦手かもしれないけれど、あぶなっかしいところもあって、見ている人はそんな乙女座をちゃんと見ていて、愛すし、尽くすし、愛されるし、尽くされる、そんな星座なのかもしれません。

乙女座という完璧な美少女が、忘れ物をして(それは天変地異並に稀なこと)泣きそうな顔をしていたら、助けたくならない人は、そうそういないのではないでしょうか。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは乙女座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は8月23日19時40分ごろから9月23日17時30分ごろまで。

次回は、乙女座から天秤座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも天秤座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 leo-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

7月23日お昼の12時半ごろ、太陽は蟹座から獅子座へ。

テーマは獅子座。自己表現の星座。守護星は太陽。太陽系の中心です。そして、獅子は百獣の王。これだけ書いても、目立たないわけがない星座ですし、目立つことを恐れてはならない星座です。

先日、マドンナの新曲のPVを見ながら、これだけみんなに注目されながら、マドンナはまだ飢えている感じがする、なんでやねんと考えていました。

マドンナは獅子座です。

最近(?)の流行のセルフィー※ですが、あれも、自己表現だよなと思って見ていました。SNSに大量にあげられるセルフィーは、もちろんのこと、一つの人生を背負った人間によるものです。その顔の奥には、いろんな思いがあるはずです。「見られたい」人は山ほどいる。私もあなたも、本当に誰にも見られてなかったら、孤独で頭がおかしくなってしまうかもしれない。

何故人は人に見てもらいたいと考えるのでしょう。自己顕示欲を満たしたいから?承認欲求を満たしたいから?ただそのままを提示して注目を集めることのできる人はそうそういませんし、そのために努力も必要です。セルフィーですから、見た目の手入れから、どう写すか、その切り口。コメントも気が利いていないといけないし、どの層にアピールするか考えて自己演出しなければなりません。それをいやらしいと感じるか、自分に自意識が良い意味で高いと考えるかは人それぞれでしょう。

ただ言えることは、楽しんでいるのは送り手だけだけではないということです。楽しんでいる受け取り手がいるのです。待っている受け手がいる。

獅子座は、まるで舞台に立つように生活もドラマチックに生きることのできる星座です。一体誰のためにそうしているのでしょう。獅子座の人たちの立ち居振る舞いはとても優雅であることが多く、特定の誰かのためにしているわけでなくても、「見てしまう」のかもしれません。セルフィーのように見られることを意識したものもあれば、美しさゆえだたり、存在感であったり、さまざまな理由で、本人は無意識であっても「見られてしまう」人もいるでしょう。

女優のシャーリーズ・セロンは、獅子座の人。私はまだ見ていませんが『マッド・マックス 怒りのデスロード』にも出演しており、話題の人です。彼女を最初に見たのは、『サイダーハウスルール』、続けて同じ日に『モンスター』を見ました。

モンスター

『サイダーハウスルール』で見せたまばゆい美しさ。こんな綺麗な人がいるのかと思いました。『モンスター』で見せる醜さ、悲しさ。目を疑いました。同じ人なの?どちらにも釘付けになったことは言うまでもありません。美しくても、醜くても、私たちは見てしまう。彼女は女優です。

その熟練した技術でもって、見せられてしまう。熟練した獅子座はいろんな方法で私たちの目を釘付けにするのかもしれません。最初に書いたマドンナの『ビッチ・アイム・マドンナ』のPVで見せるマドンナは決して上品とは言えません。美しいのかな?それも人それぞれ感じ方は違う。が、しかし、見てしまう。

マドンナはなぜこういうPVを撮ったのだろう?

派手な外見の中身は一体なんなのだろう。

獅子座の守護星太陽の光は強烈です。光が強ければ強いほど、影は濃くなる。光も影も使って、私たちは人の目を捉えたいと思うことがあるのかもしれません。その理由も人それぞれでしょう。人は一人では、なかなか生きていけないのかもしれません。誰かに見ていてほしい。

どんな風に生きているのか、見ていて欲しいと望んでいるのかもしれない。明るい部分も暗い部分も。ならば見てもらえばいい、そして、見ている人にも楽しんでもらえばいい。楽しませるのは無理でも、共感を覚えてもらえばよいのかもしれない。

自意識が勝ちすぎて、見られたいのに、見られたくないなんて言うとき、そんなのはしたないからなんて言うとき、熟練の獅子座は笑うかもしれません。堂々としてればよいのにと。

※セルフィー…自撮り

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは獅子座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は7月23日お昼の12時半ごろから8月23日19時40分ごろまで。

次回は、獅子座から乙女座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも獅子座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

tarot_yuuka image

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 cancer-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

6月22日1時前、太陽は双子座から蟹座へ。今回は、蟹座をテーマに。

蟹座のキーワードの代表的なものとして「家族」というものがあります。あとは、自分が安心して過ごすことのできる「ホーム」のような場所。住む「家」自体も。

どれも、自分を守るものだったり、守りたいと思うものだったりするのでしょうか。同時に、足かせになりうるものかもしれない。

私自身、近々、引っ越すこともあり、「家族」との関係や「家」について考える時期でもありました。

引越の際に保証人が必要になって、家族のいる人間は家族に頼むわけですが、いない人や頼めない人もいるわけです。人によって家族のあり方はそれぞれであるにも関わらず、「家族とはこうあらねばならない」というものが根強いように感じます。

何故なのでしょう。「こういうものだ」と、決められたものって安心するからでしょうか?

蟹座のキーワードには「排他的」というものもあって、家族と認めたものには優しいが、それ以外のものには厳しいみたいな部分もあるとされている。

実際、誰でも味方とはいかないところが世の中にはあって、敵、味方とまでは言わないまでも、「この人には気を許してもよいけれど、この人には許せない」というのは大抵の人にはあるかもしれない。排他的ということばは、きつすぎるとしても、そういったきらいは誰にでもあるかもしれません。

蟹は柔らかい内臓を固い甲羅で覆って守っていますが、そのイメージも蟹座のイメージに重なっていくのです。

「ここにいるとほっとする」それは、そこに柔らかい部分を侵す「敵」がいないからです。血のつながりによる家族、法律による家族、心でつながっている家族。おそらくいろんな「家族」がある。

血でつながっている家族より、心で繋がっている家族の方が頼りになることもある。血でつながっていても、味方のように感じれない場合もある。

「家族」とは?「ホーム」とは?「家」とは?

私たちにもし「家」がなく、敵にまみれながら暮らさねばならないとしたら、それはどれほどストレスフルは状況なのでしょう?私たちにとって、雨や風をしのぐ「家」、厳しい人間関係から守ってくれる「家族」、そういったものはとても大切です。

先日、『チョコレートドーナツ』という映画を見ました。

チョコレートドーナツ

ショーパブのダンサー ルディと検事局に勤めるポールはゲイのカップル。ルディの近所にはダウン症の少年マルコが母親と住んでいました。ある日、母親が薬物所持で逮捕され、見かねたルディはマルコを引き取ることにするのですが、ルディとポールがゲイのカップルであるということもあり、世間の目は非常に冷たいものでした。彼らは素晴らしい「家族」であったにもかかわらずです。マルコは、いつも薬に溺れる母親から放置されていました。施設に預けられた後も、ルディとポールをひどく恋しがりました。にも関わらず、世間は冷たかった。それは、単なる偏見によるものです。

偏見とは、よくわからないものに近づきたくない、傷つきたくないという排他的な気持ちから生まれるのかもしれません。それも、もしかすると、蟹座的な世界なのかもしれない。

人は一人で生きていくには、弱すぎるのかもしれません。寄り添って、温めあい、守りあい、助け合い生きていく。柔らかい私たちの心や体を、甲羅のように守るつながりが必要なのかもしれません。そういった柔らかい部分を見せるには、すこし勇気が必要です。うっかり間違った相手に見せて、傷つけられるようなことは十分ありえるからです。

しかし、見せなければ、共有できないものがある。見せることで敵ではないと証明できる。見せられたら、目を背けずに見る必要もある。短い時間では理解できなくても、ゆっくりと理解しなければならないのかもしれません。

そうしなければ、甲羅で覆われた部分は、成長することなく腐っていくだけなのかもしれない。なんて勇気のいることなのだろうと思います。

蟹座の神話は、とても切ないものです。

レルナという沼には、ヒドラと大きな蟹が住んでいました。9つの頭を持つ怪物ヒドラは毒気を吐いて人々困らせていたのですが、それを退治しようとやってきたのがヘラクレスです。最初は陰からその戦いを見ていた蟹でしたが、ヒドラが劣勢になるのを見かねて、ヘラクレスにとびかかった蟹。しかし、あっさりヘラクレスに踏みつぶされ、死んでしまいます。

この蟹の勇敢さは、傷つくとわかっていても、行動したくなる人の心をあらわしているように思います。勇気のある行為だと気付くのは後からという場合もあるのかもしれない。

自分にとって居心地のよい状態を知るということは、自分をよく見つめないとわからないように思います。何が必要で、何が必要でないか知らねばならないので。それは、一日二日でできることではなくて、長い時間がかかることなのかもしれません。しかし、長い時間をかける価値のあることです。じっくり、自分を守る場所を作りあげていく。そして、そうやって作り上げたものを簡単に壊されては、たまったものではありません。

自分を守るということはとても大切なこと。自分を守る場所を守るということも、また大切なこと。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

占いを始める

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは蟹座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は6月22日夜中の1時半から7月23日お昼の12時半ごろまで。

次回は、蟹座から獅子座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも獅子座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

yuuka image

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 gemini-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

5月21日18時前、太陽は牡牛座から双子座へ。もちろん、今回のコラムのテーマは双子座について。

双子座と聞いて、私が思い浮かべるのは、西洋占星術を最初に教わった教室が、双子座色の強い人の多い場所だったことでしょうか。太陽の星座が双子座の人はもちろん、星の星座が双子座、アセンダントが双子座の人などなど。(西洋占星術では、出生時の太陽の位置した星座だけでなく、月や金星など他の天体の位置した星座もみて、その人の運勢を読み解いていきます。)

その教室の特徴は、とにかくみんなよく話すということ。とてもにぎやかで明るい教室だったことを思い出します。話題はころころ変わるし、落ち着きがないといえばそうかもしれないけれど、みんな気にせず、変化に合わせて楽しめる仲間でした。聞きたいことがあれば、気さくに先生に質問し、疑問点があれば、それも気さくにみんなで話し合う。とても刺激的な会話のできる場所、知的好奇心を大いに満たしてくれる場所でした。

知的でフットワークが軽い、それはとても双子座的。

牡羊座の生まれたばかりの赤ん坊は、牡牛座の段階で、触ったり見たり聞いたり味わったりして世界を認識し、そして、双子座になって、言葉を使い人とコミュニケーションをとりはじめます。双子座は、コミュニケーションを司る風の星座であり、行動的で積極的な男性星座です。占星術の教室で、話が盛りあがるのは当然のことと言えるでしょう。

双子座は、何か一つのことに集中してとことん追及するより、いろんなことを見聞きして、情報を集め、分析するのに向いているかもしれません。飽きっぽくて淡白だともいわれる星座ですが、思いやりがないわけではありません。とても、勘の良い人の多い星座です。いろんな人の気持ちを敏感に察知し、いろんな人に合わせることができます。

そうやって「いろんな」顔ができてしまう器用さから、二重人格だなんて言われたりもしますが、不用意に人の深い部分に立ち入るようなことはせず、心地よい距離で人と接することができます。

そして、それが、双子座の気遣いのあり方なのかもしれません。

双子座の神話は、「飽きっぽくて淡白」なこの星座のとても優しい部分を表しているように思います。大神ゼウスとスパルタの王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟ポリュデウケースとカストール。

ポリュデウケースは弟、カストールが兄です。二人はとても仲の良い双子でしたが、ポリュデウケースが神で不死身であるのに対して、カストールは人間で、その命は限りあるものでした。

そこで、ポリュデウケースは、自分の不死性をカストールに分け与えることにしました。そして二人は今も仲良く、一日(一年という説も)の半分は神として天上で暮らし、半分は人間として地上で暮らしているとされています。

双子座の人は自分だけが楽しかったらよいというタイプではないように思います。周りの人も楽しくあってほしい、だからこそ、その器用さを発揮するのではないでしょうか?人であったり、神であったり、そんなとんでもない境界線も自由に行き来できる柔軟な星座。

また、人とコミュニケーションをとることの楽しさを知っているから、自分ひとりで長生きして楽しんでいても、さみしいし、もったいないと考えるような星座。

ポリュデウケースは一人で不死身あることより、それを兄に与えることで、不死性だけでなく、楽しみをも分かち合う道を選びました。たくさんの人、いろんな人と感情を共有することの楽しさ、喜びを知っている星座です。柔軟で器用であるだけに、人に合わせすぎて疲れてしまうこともあるでしょう。ときには、そのような敏感な部分を休めることが必要です。決して、神経が太いタイプではありません。過敏になりすぎる前に、誰にも合わせる必要のないゆったりとした時間を持つことが大切かもしれません。

『ロシュフォールの恋人たち』というフランス映画がありますが、その主人公は、フランス、ロシュフォールに暮らす双子座(!)の双子の姉妹です。

ロシュフォールの恋人たち

この映画を撮ったジュック・ドュミも双子座。

軽快なリズム、美しいメロディで散りばめられたこのミュージカル。その物語は、初夏から夏を思わせる明るい日差しの中で展開していきます。双子座の季節と重なっているのかもしれません。

この映画の中で、双子の姉妹は歌います。

「シャレた言葉や、ウィットが好き」

それはとても双子座的です。この映画の中では、いくつもの恋が描かれますが、泥沼のような描かれ方はしません。ロマンチックなことは大好きだし、真剣に取り組みもするけれど、ウェットにはならない。そんな描かれ方。

この映画を見ていると、「世界が深くて美しいことは十分わかっているし、ことを必要以上に深刻に表現する必要はないんじゃないか、軽やかで楽しくてもいいじゃない。」と、言われているような気持ちになります。繊細で聡明な星座です。世界の深い側面に気付いていないはずがありません。

双子座の季節は、日本では初夏から梅雨に、そして春から夏へ移り行く季節です。双子座は柔軟宮と呼ばれる宮ですが、この変化していく季節の星座だからでしょう。その柔軟さは、いろいろな色に染まることができてしまうということで、その星座の人を悩ませるかもしれません。神になったり人になったりできるのですから、それは大変なものです。

でも、物事は変化していくものです。決して変わらないものなどありません。だから、軽やかに楽しくやっていかないと持たないよ、と、双子座の人たちは、落ち込んだ顔も、軽やかな笑顔とウィットに富んだ会話でたくみに隠しながら、私たちに教えてくれているのかもしれません。

双子座以外の人たちにも、少なからずそういう側面があって、そんな自分の側面に助けられることがあるかもしれません。

ロシュフォールの双子の姉妹や、ポリュデウケースとカストールを思い出すことで、自分のそんな側面を思い出すことができるかもしれません。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは双子座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は5月21日18時前から6月22日夜中の1時半ごろまで。

次回は、蟹座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも蟹座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

tarot_yuuka image

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 pisces-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

2月19日の午前9時前に、太陽は魚座へ移ります。

今回のコラムのテーマは魚座についてです。12星座を人間の一生に例えたりもしますが、魚座は「死」にあたります。

草木は一度枯れ、動物は冬眠し、また生命が目覚めるまでの季節が魚座です。春分から始まる牡羊座は、「誕生」にあたります。魚座の世界では、「常識」と「非常識」の境界が曖昧だと言われています。夢や潜在意識とも関わりの深い星座。寝ながら見る夢の世界に、道理がないのと似ているかもしれません。

魚座の季節は、もしかすると「起きていてはいけない時間」なのかもしれないなと考えながら、ムーミンシリーズの一つである『ムーミン谷の冬』のことを思い出しました。

pisces_image

ムーミントロールは冬眠する生き物であるはずなのに、うっかりその途中に起きてしまうというのがこの物語です。その他にもうっかり目覚めてしまった生き物たちがいて、今まで見たこともなかった冬の様子を共に目撃し、体験することになるのです。この物語の中で、冬以外の季節を「ほんとうの世界」だと言うムーミンに、おしゃまさんは言います。「だけど、いったいどっちの世界がほんとうだか、どうやってわかるの。」

魚座の世界では、どちらか一方だけの世界が「ほんとう」であったりはしないようです。どちらも「ほんとう」なのです。普段、私たちがあれは「常識」だとか、これは「非常識」だとか言っていることも、ある瞬間や、ある場所ではひっくり返ってしまうのかもしれません。魚座の守護星である海王星に対応するカードは、「月」のカードとされています。このカードの絵柄には、薄暗く、青い月の光に照らされた風景が描かれています。寂しそうであったり、なんとなく不安を煽る絵柄です。普段は忘れていたものや蓋をしていたものが、ふとしたきっかけで、こみ上げてくる瞬間があります。しかし、それも私たちの一部です。

ムーミンが、途中、すっかり寂しくなってしまう場面があります。ママは起きてくれません。大切な銀のおぼんはどこかにいってしまいました。しかし、彼は、目覚めてからずっと寂しかったわけではありません。目覚めたばかりの頃、ムーミンは初めて見る雪にわくわくしていたのです。

寂しくなる彼も、わくわくする彼も、どちらも彼です。

私たちは、時として、普段見ないようにしている自分の一部と向き合わねばならないのかもしれません。しかし、魚座の世界では、それはあまり厳しいイメージはありません。自己犠牲の星座です。誰かのためであると同時に自分のためであるのかもしれません。自分を癒すことと、他人を癒すことに、魚座の世界であまり違いがないようです。

普段見ないようにしている自分をも慈しむような世界が、この星座の世界です。また、魚座自体に対応するカードは、「吊るされた男」とされています。まさに、自己犠牲を表すカードです。逆さに吊るされ身動きできず、ただ状況に身を任せて待つより他ない状況は、寒い冬を耐えて、春をじっと待つ生き物と似ています。どんなに泣いても、冬はどこにも行ってはくれません。しかし、その耐えるイメージで終わらないのが、このカードの面白いところでもあります。このカードには、「世界を逆さまに見てみよ」というメッセージも込められているからです。

ただ、厳しい冬を待つだけでなく、雪を楽しみ、スキーをする、ミィの姿が思い浮かびます。彼女は、ムーミンが探していた銀のおぼんで、無邪気に雪の上をすべり楽しむのです。夏至祭りの日、年に一度だけ使われていた大切なおぼんの意味合いが、ころっと変わって、遊び道具に。

自己犠牲という重いテーマを抱えているわりに、無邪気なイメージも強い魚座。魚座は、尾をリボンで結ばれた二匹の魚の姿で表されます。これは、大怪物デュポンから逃れようと魚に姿を変えた母子アフロディーテとエロスの姿です。魚座の中には、「大人」と「子ども」が存在するのかもしれません。「大人」と「子ども」の境界もないのかもしれません。理解しがたいという人もいるかもしれません。

そろそろ春が待ち遠しくなってくる季節です。しかし、私たちも、ムーミンのようにこの季節でしか体験できない何かを体験できるかもしれません。この時期、元気が出ないという人もいます。それは、ある意味、普段出会えない「自分」です。その「自分」と、少し対話してもよいかもしれません。一つ、境界を取っ払うことができるかもしれません。

魚座の季節です。優しい対話ができるかもしれません。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは魚座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は2月19日9時前から、3月21日8時前まで。

次回は、牡羊座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも牡羊座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。