インタビューvol.5はテーマの『生まれてくること、死んでいくこと』の最終章になります。私達が『故人の死』と対峙した時、どの様に振る舞うべきか、そして自分が『死』に直面した時、どんな経験ができるのか、並木先生に話していただきました。
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インタビュアー(以下Q);魂は死んだら帰っていくというお話をしていただきましたが、どのようなタイミングで帰るのでしょうか、亡くなってすぐに肉体から離れてしまっているものなのでしょうか?
並木良和 先生(以下N);あの世に渡りますかっていうことですか?
Q;はい。
N;いや、それは人によります。しばらく肉体のそばに留まっているとか、家族のそばにとかね。実際に亡くなられた方とコンタクトを取ってみると「まだ家族のことが心配なので、もう少し自分が見守り、家族の状態がよくなり落ち着いてきて、もう大丈夫だと思った時に向こうに渡ります」って明確に、「そこまでは自分はここにいます」って決めている魂もいますし。
Q;友達がこの前亡くなった時にお葬式に行って、彼女の肉体は確かにあるんですが『いない』って感じたんです。
N;そうですよね、本当にぬけがらですよね。
Q;はい、今も来てるかな、なんかそんな感じが。時々まだくる感じがあったり。彼女は彼女でたぶん子供のこととかで…
N;そうですね、心残りがありますね。
Q;(部屋を見渡して)ふふ。いますか。
N;います。で、心残りがあるので、自分が落ち着くまで、自分の気持ちに整理がつくまでいるんですよね。そういう場合「彷徨っているのでしょうか?」って聞かれたりするんですが、それとはちょっと違うんですね。さっき言ったケースと一緒で『自分は肉体はないけれども、サポートをしたい、守りたい』って思う気持ちが、自分で「よし、ここまででいい」って思えるまでいたりするのです。
Q;よかった。。私が彼女にしゃべりかけることで、彼女が行きにくかったりするのもな…。って思ったりしまして。そして、彼女は、、〇〇って名前なのですが、〇〇であるという認識はいつまであるのかな?って考えたりします、それはどうなのでしょうか。
N;それはずっと持ってます。向こうに渡ってもちゃんと認識してます。だから呼びかけられれば反応することになりますし。
でもね、例えば霊的な真理として「もうここにいつまでも亡くなった後は留まっているべきではなく、向こうの世界に行ってちゃんと今世の課題の見直しをして、生まれ変わってきなさい」って。そういう風に言ってあげるのはいいですよ。
Q;(部屋に向かって)そうだってさ。〇〇。
N;そう。いずれ会うことになりますから。ご家族だって子供だっていずれ死ぬでしょ。僕たちみんな死ぬじゃないですか。そしたら向こうできちんと再会しますから。それが楽しみなんですよ、亡くなった後の。
Q;うふふ。ちかじか行くね とは言っておいたのですが。
N;ちかじか。(笑)先に渡っている愛する家族や友人に再会するのは楽しみなものですよ。そう、いずれいくんだから。そこで会います、ちゃんと。
Q;残された者として、逝った者に対して、例えば、しがみつかないようにするとか、どのようにしたら一番亡くなった人が喜ぶのでしょうか?
N;亡くなった人が喜ぶのは、その人たちに対する供養とかではなくて、例えば故人を思う時に、もう、なんで死んじゃったの とか、すごく悲しくて…って、いつまでも落ちている人っていますけど、これは一番よくない思い方です。でもそれは、思っちゃいけないとか「じゃあ思わなければいいんだ」という風に、単純なことで言っている訳ではないんですね。
ある程度、悲しみが癒やされていく迄には、そのような悲しみであったり、泣くことを含めて、怒りもそう。「なんで置いていっちゃったの」みたいなものも出てきたりもするけど、そういうものも感じるのは、ひとつのプロセスなので決して悪いということではないです。
でも、いつまでもその様にやるのではなく、できるだけ思いだす時には、故人と仲良く過ごしていた時のことであったり、馬鹿話をした時であったり、笑い合ったりとか、すごく楽しかったこと。それらを思ってあげると、そのバイブレーションが共振するんですよ。それが一番、亡くなった方にとってのご供養のひとつとなります。
そして、ご供養のもうひとつのポイントは「もう大丈夫だよ、私。心配しなくて平気だから、こっちは」と言って、ちゃんと自分の人生をしっかり軌道にのせていく。自分の人生を一歩一歩進んでいく。確固たる生き方にシフトをしていけば、もう心配しなくていいんだもの。「あ、もう大丈夫ね」って。それが一番亡くなった方に対するご供養になるでしょう。供養という言い方をするのであれば、お線香をあげることではなく心配させないっていうのが一番なのです。
Q;心配させない。
N;そう、心配させない。
うちの父親が言っていたのですが「自分が死ぬのは構わない。でも残された家族、うちの母親や子供、孫が心配だって言うんですよね。自分が逝っちゃった後にどうなっていくだろう」って。肉体を持っていないから何かをしてあげることができないでしょ。「自分はいいが、残された者のことを考えるとすごく辛くなる」って言ってましたけど。
だからこそ余計に「こっちは平気だから」って。「ぜんぜんだいじょうぶよ」って。それこそさっきの『ちかじか行く』じゃないけど「そのうちいくからね」って。いやって言ってても、泣き叫んだって行くんだもの。
その時に逆に「どの面下げて来たの?」って言われたないようにしないといけないのです。
Q;まっとうしてしっかり生きる。
N;そう。どういう生き方をしてもいいのですが、自分が恥ずかしい生き方をするのではなく、「ちゃんと生き切ってきたよ」と言える生き方で、堂々と故人たちと会えるようにするというのは、とても大切なことです。
Q;本当ですね。ありがとうございます。
N;死ぬってことをとても極端に恐れている人がいますけど、死ぬっていうことは、すごいシンプルな言い方をすれば、肉体から抜けるだけなので。『苦しい』も『痛い』も『怖い』もないのです。
僕は過去生の記憶を持ってますが、亡くなった時の記憶も持ってたりするんですね。自分が過去に亡くなった時の記憶。
その時は日本人ではなかったので、「ご臨終です」っていう言い方とは違うのですが、それにあたる言葉を言われ、それを聞き、そして聞きながら抜け出て行くのです。だから、途切れないんです。ずっとその意識を持っていきます。ガガガガって螺旋を描いてスルっと抜けていくんですね。抜けていくとそこに周りに取り囲んでいる家族やお医者様の先生が自分を見ているのです。でも、ずうっと意識を持ちながらですから、何も記憶が無くなったりわからなくなったりはしないのです。でも家族は、死んだのやれどうだこうだってやってるけど「いやいやいや、私はここに居るんだけど」ってなるわけですよ。
亡くなること自体、死ぬこと自体は、痛くもかゆくも苦しくも怖くもありません。すごい安心感に包まれるんですよ。本当に。死ぬ時って、なんていうのかな…ホルモンって言ったらいいのか…。
Q;分泌されるんですか。
N;そうです。麻薬的な心地いい、ハッピーホルモンの様なものが出るんですよ。すごい心地いいわけです。病気で身体が病んでたり、痛いってことがあっても、死ぬこと自体は苦しいことではないです。
魂がググぐっと抜けていく時に、身体が揺れたりするときもあるんですね。それをみて「苦しんでる?!」とか「もがいてる??」様に家族からは見えたりするんですが、本人は苦しくないんですよ、全然。
だから、いつまでも「苦しかったね」「辛かったね」って記憶して「それが離れないんです」って言うけれども、そうじゃないと知って欲しいのです。で、もちろん肉体から解放されれば、痛みからも苦しみからも完全に解放されることになりますし、本当に安らいでいます。
一番亡くなった方とコンタクトを取る時に、必ずまず、9割以上の方が「私のことは心配要らない」って言ってくるんですよ。自分の事は心配要らないって伝えてください。それだけ心配してるの、皆。「成仏できてるか」とか、「今も苦しんでるんじゃないか」とか。それを知ってるからその様に言ってくるんですよ。「私はだいじょうぶって言ってください」とかね。9割以上の方がそうやって言います。
向こうの世界には、霊的な魂の家族がいますから。波長の合う人としか一緒にいませんから、向こうは。こっちは波長の合わない人とも、なんとか合わせてやって行こうかとしますけど、向こうは無いので。
だからね、よく、お墓にすごく仲の悪かったご夫婦や、嫁と姑が「一緒に入れてくれるな」とか、言うでしょ?だけど一緒に入ったって、そんなに合わないなら、向こうでは会いさえしませんから。
Q;死んで解決ですね。(笑)
N;そうですよ、本当に。あぁ、イザコザだって「なんだ、こういう学びだったんだ」ってことが解ったりするわけですよ。
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N;だから言い方を変えるとね、ここでいろいろと骨肉の争いだ、ライバルだってありますけど、これも全部お芝居なの。
Q;おしばい?
N;そう。そういう役割を演じてるの。そうやって学んでるんです。向こうの世界では仲よかったりもするんですよ、例えば。「今回ごめんね〜意地悪役だけどさ」「平気へいき、知ってるからさ」って言ってて、こっちに来るとすっかり忘れているから、「何あいつ!あたし、もう許せない!!」とかやってるけど、向こうに帰ったら「お疲れ〜」「ごめんね〜痛かった?」ってやってたりすることもあるんですよ。
Q;まさに舞台裏なわけですね。
N;そうなんです。僕は、劇団四季とか舞台を観るのが好きなんですね。ある舞台を観ていた時に、舞台が終わって、最後にカーテンコールで、悪役も善人もみんな手を繋いでニコニコしながら挨拶をするでしょ?
その時にガイド達が「これだよ」って言ったんですね。「これだよ、ってどういう意味なんだろ?」って最初わからなかったのですが、その舞台の中では、敵味方で斬り合ったりしてて、今はこうやって手を繋いで…。「あ、そうかそうか。うんうん」って。
「ここの世界ではこうやってるけど、こっち、高い次元では、そうじゃないんだよ。」って「あーなるほどね」って思ったんです。
Q;わかりやすいですね。
N;「まさにこれだよ」って。突然言ってきたんです。「えっ、まさにこれってなに?」ってなったんですけど 。(笑)
そういうことなんです。だからみんな女優だし、俳優なのです。俳優をやらなくても俳優をやっているのです。「私女優になりたかったんだけどなれなくて」って言うけど「やってますから女優を、既に。」って。
Q;演じているんですね。
N;そう、だから楽しく演じるんです。でね、それに気づき始めたらそれを変えることもできるんですから。
Q;演目とか、役とか。
N;役を変えてしまえばいいんです。気づかない時だけ、自動的にずっとそれを演じ続ける。みたいになるのです。それに気づき始めたら「なんだ、私この役もうやーめた」ってできるんです。主人公は自分ですから。自分の人生のね。みんな脇ですから、あとは。
Q;脇(笑)でも自分なんですね。自分が全てなんですね。
N;そう、自分の人生の主人公は自分です。あとは全部脇役。みんな脇なんだから自分がいちばん力があるんですよ、主人公だもの。
それなのに「この人には太刀打ちできない」なんて、ある訳ないんですよ。そういう役を演じ、力のないわたしを演じてるんです。「この人はすごい!この人に比べたらね…」っていう役を演じてるの。だからそれに気づかない間は、ずっとカルマに応じた役を演じ続けなければならなくなるけど、気づいたらそこから抜けられます。
Q;自分の物語の主人公になるのですね。
今日は本当に貴重なお話をして頂き、ありがとうございました。
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Vol.1から5までプリントアウトしていつでも見れるようにしました。
本当に「生きること、死ぬこと」が明確に答えられていて気持ちがいいです。
この命、楽しんでしっかりと生きつくしたいです。
>kayoちゃん さん
わ〜♪ コメントありがとうございますm(_ _)m 漠然としたテーマをわかりやすくお話して頂きました。
並木良和先生のコンテンツも、ドンドン充実させていきますので今後共どうぞよろしくお願いいたします。