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UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2016 Aquarius-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

1月21日午前0時半ごろ、太陽は山羊座から水瓶座へ。

今回のテーマは水瓶座です。

毎回、ここでのコラムを書くにあたって、その太陽星座を持つ映画監督を探すところから始めるのですが、もちろん同じ太陽星座を持つ映画監督はたくさんいるわけで、その中から誰を選ぶかは、はっきり言って「なんとなく」です。

今回はたまたまフランソワ・トリュフォーが、目に付きました。目に付いた理由は、彼が

「わたしはロボットとかコンピューターとかいったものに生理的な嫌悪を感じるのです。」(*1)

と、語っていて、そういったものは西洋占星術の世界では水瓶座担当だからです。コンピューターが嫌いな水瓶座。ただ、水瓶座は大変古いものも担当します。現在の世の中の流れとはあまりつながりがないくらい古いもの担当です。彼はスティーブン・スピルバーグ監督作品『未知との遭遇』に出演しているのですが、よく耐えられたなと思います。

トリュフォー 未知との遭遇

ゴダールの作品『アルファヴィル』のことも、「はじまりと終わりは実にすばらしいと思いますが、途中、機械が、コンピューターが、しゃべりはじめるところになると、もうとてもついていけないのです。」(*2)と、語っているくらいなのに、おもしろいものです。

水瓶座にとって大事なのは、世間がどう言おうと自分の頭で納得することだとも言われています。トリュフォーのコンピューター嫌いは頭というより感性の問題だと思いますが、水瓶座が出世図において大きな意味を持つ人たちは、大衆や社会がどうであろうと自分なりの流儀を大切にする人が多いように感じます。

水瓶座はユニークな星座といわれる所以でしょうか。ただ、それだけユニークであるにも関わらず、彼らは人々を愛します。愛するからといって、変なおせっかいは焼きませんが、親切で、オープンです。そして、人々を束縛はしませんし、それぞれの個性を大切にします。個人であることを大切にします。

トリュフォーがコンピューターが嫌いであったとしても、彼が人々に対して非常に親切で献身的だったことは確かで、この辺りは水瓶座の特性をよく表してくれています。

彼は、自分に生きる喜びを与えてくれた映画の世界に、映画を作る人たちに、献身的に尽くしました。そこにあるのは、感謝の気持ちであり、恩返しの気持ちです。

ジャン・コクトーの『オルフェの遺言』のときのような資金面での援助もしたし、

ロベルト・ロッセリーニに対しては、無償の助監督をつとめたり、

自分を助け育ててくれた映画批評家アンドレ・バザンの遺児フロラン・バザンをあずかって、映画のスタッフに加えて育てたり、

アルフレッド・ヒッチコックの50時間にもおよぶインタビューを1冊にまとめたり、等々。

あらゆる方面から、映画の世界を助けたことがわかります。

自分だけのためでない、という点は非常に水瓶座的な特性です。水瓶座は、公共の幸せを願うのです。「革命家」も水瓶座の分野ですが、世の中がより素晴らしいものになるように「革命」を起こすのです。

また、水瓶座は、タロットカードの「星」と対応しています。その守護星 天王星は「愚者」のカードと対応しています。この二枚のカードの共通点は、「そのままであること」と「自由」ではないかと思います。

トリュフォーの伝記(*3)を読んでいると、少年時代の彼はまるで野生児のようです。野宿し、ボロボロの格好でうろうろし、狂ったように映画にのめりこんでいきます。その辛い家庭環境からというのもあるでしょうが、彼は家出少年で、家出しては、悪さをし(それは映画を観るためなのですが)、少年鑑別所に入れられたりもしています。

カードの「愚者」そのままです。

そして、映画への愛は、熱狂的ではあるものの、彼にとっての希望です。

それはまるで「星」のカードのようです。

「星」は暗闇を照らし、希望を与えてくれるのです。「愚者」は「星」に導かれて、混沌とした世界に埋もれずにすむのかもしれません。

水瓶座の理想主義的です。理想は希望の星です。自由奔放な水瓶座は、希望に導かれ、理想を信じ、追求する強さを持つ星座なのです。

*1、*2、*3:山田宏一、蓮實重彦著『トリュフォー、最後のインタビュー』(平凡社)

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは水瓶座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は、1月21日午前0時半ごろから2月19日午後2時半ごろまで。

次回は、水瓶座から魚座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも魚座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関係したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 libra-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

9月23日17時30分ごろ、太陽は乙女座から天秤座へ。

今回のテーマは天秤座です。

獅子座から乙女座の季節になり、暑い夏から涼しい秋へ。乙女座の季節は、その気候の変化に伴って、体調のメンテナンスはもちろんのこと、模様替えが必要だったり、日常生活も変化させていく必要のある時期でした。

そして、そういった変化への対応も少し落ち着いてきたかな?という季節が、天秤座の季節。天秤座は活動宮です。

活動宮の星座は、その名の通り活動的。自分の体も家の様子も整った!いざ活動!という季節です。芸術の秋、食欲の秋、読書の秋などなど、秋にはやることがたくさんあります。夏の暑さにやられていた人も、そろそろ動こうかな、旅行にでも出ようかなと思える時期。

天秤座の守護星は金星。美しいものを愛する星座です。そして、風の星座。とても、知的な星座。天秤座の愛する美しさは、豪華絢爛な美しさというより、計算され、無駄のない美しさかもしれません。「野暮ったい」という言葉から一番遠くにいる星座。

また、風の星座ですから、コミュニケーションとも深く関わりのある星座です。たくさんの人と軽くコミュニケーションを、というのではなく、一対一のコミュニケーション。机に座って、向かい側にいる相手とじっくり話をするイメージ。天秤が傾かないように、飽くまで対等な立場で。

天秤座の映画監督といえば、個人的には、ペドロ・アルモドバルが思い浮かびます。彼のアセンダントは、牡牛座。天秤座と同じ守護星を持つ星座です。彼の映画が華やかなのは、この牡牛座が効いているのかもしれません。

トーク・トゥ・ハー 映画

そして、彼の描く題材はタブーとされるテーマを扱っている場合が多いのですが、彼の月は、蠍座。蠍座は「隠されたもの」を扱う星座です。華やかで、タブーとされる題材を扱い、下手したら悪趣味にもなりかねない世界観。

しかし、彼の映画は、常に、洗練されています。それは、太陽を天秤座に持っているからなのかもしれません。悪趣味さに傾きそうになっても、天秤座のバランス感覚でもって、うまく回避しているのかもしれません。見終わって後味が悪いということがありません。軽やかな風の星座のなせる業でしょうか?ユーモアに溢れる点も(ブラックユーモアであっても)、風の星座らしい。伝えるのが上手というか。相手が不快にならないような伝え方ができる人なのでしょう。コミュニケーションをつかさどる水星も、彼は天秤座に持っています。

天秤座は、さらっと嫌味なく気遣いのできる星座です。全体のバランスを、常に意識しているのかもしれません。それだけに、自分の主張を押さえがちであったりもします。また、優柔不断な星座とも言われます。「どちらにもそれぞれ良い点と悪い点があるのに、どちらかに決めるなんてできない。」と、考えるのかもしれません。いつも公平な目で物事を見るのです。

では、大人しいだけの星座か?と、いうとそうではありません。まず、活動宮の星座であることを思い出してみてください。基本、活動的です。さらっと、活動的。決して、暑苦しくはありません。

そして、優雅な星座ではありますが、言うときははっきり言う星座でもあります。正義の女神が持っているものが何であるか思い出してみてください。剣と、もう一つは天秤です。「筋が違う、曲がっている」と感じると、毅然として意見を言う星座です。それも自分の利益のためではありません。互いの利益のためです。「あなた」にとっての、「私」にとっての利益。

そこが天秤座。

私が、アルモドバル監督の映画に惹かれるのは、そのバランスに理由があるように思います。誰の肩をやたら持つわけでもなく、かといって、誰を徹底的に責めるわけでもない、突き放しているようでいて、そうではない優しさがあるのように感じます。一見熱く描かれているようでいて、程よい距離が保たれている。

机に座ってちゃんと向き合ってはいるけれど、そこには一定の距離がある。そういった距離がないと、伝えたいこともきちんと伝わらないのかもしれない。

天秤座は、そういったコミュニケーションのヒントを教えてくれる星座です。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは天秤座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は9月23日17時30分ごろから10月24日夜中の3時前まで。

次回は、天秤座から蠍座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも蠍座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 leo-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

7月23日お昼の12時半ごろ、太陽は蟹座から獅子座へ。

テーマは獅子座。自己表現の星座。守護星は太陽。太陽系の中心です。そして、獅子は百獣の王。これだけ書いても、目立たないわけがない星座ですし、目立つことを恐れてはならない星座です。

先日、マドンナの新曲のPVを見ながら、これだけみんなに注目されながら、マドンナはまだ飢えている感じがする、なんでやねんと考えていました。

マドンナは獅子座です。

最近(?)の流行のセルフィー※ですが、あれも、自己表現だよなと思って見ていました。SNSに大量にあげられるセルフィーは、もちろんのこと、一つの人生を背負った人間によるものです。その顔の奥には、いろんな思いがあるはずです。「見られたい」人は山ほどいる。私もあなたも、本当に誰にも見られてなかったら、孤独で頭がおかしくなってしまうかもしれない。

何故人は人に見てもらいたいと考えるのでしょう。自己顕示欲を満たしたいから?承認欲求を満たしたいから?ただそのままを提示して注目を集めることのできる人はそうそういませんし、そのために努力も必要です。セルフィーですから、見た目の手入れから、どう写すか、その切り口。コメントも気が利いていないといけないし、どの層にアピールするか考えて自己演出しなければなりません。それをいやらしいと感じるか、自分に自意識が良い意味で高いと考えるかは人それぞれでしょう。

ただ言えることは、楽しんでいるのは送り手だけだけではないということです。楽しんでいる受け取り手がいるのです。待っている受け手がいる。

獅子座は、まるで舞台に立つように生活もドラマチックに生きることのできる星座です。一体誰のためにそうしているのでしょう。獅子座の人たちの立ち居振る舞いはとても優雅であることが多く、特定の誰かのためにしているわけでなくても、「見てしまう」のかもしれません。セルフィーのように見られることを意識したものもあれば、美しさゆえだたり、存在感であったり、さまざまな理由で、本人は無意識であっても「見られてしまう」人もいるでしょう。

女優のシャーリーズ・セロンは、獅子座の人。私はまだ見ていませんが『マッド・マックス 怒りのデスロード』にも出演しており、話題の人です。彼女を最初に見たのは、『サイダーハウスルール』、続けて同じ日に『モンスター』を見ました。

モンスター

『サイダーハウスルール』で見せたまばゆい美しさ。こんな綺麗な人がいるのかと思いました。『モンスター』で見せる醜さ、悲しさ。目を疑いました。同じ人なの?どちらにも釘付けになったことは言うまでもありません。美しくても、醜くても、私たちは見てしまう。彼女は女優です。

その熟練した技術でもって、見せられてしまう。熟練した獅子座はいろんな方法で私たちの目を釘付けにするのかもしれません。最初に書いたマドンナの『ビッチ・アイム・マドンナ』のPVで見せるマドンナは決して上品とは言えません。美しいのかな?それも人それぞれ感じ方は違う。が、しかし、見てしまう。

マドンナはなぜこういうPVを撮ったのだろう?

派手な外見の中身は一体なんなのだろう。

獅子座の守護星太陽の光は強烈です。光が強ければ強いほど、影は濃くなる。光も影も使って、私たちは人の目を捉えたいと思うことがあるのかもしれません。その理由も人それぞれでしょう。人は一人では、なかなか生きていけないのかもしれません。誰かに見ていてほしい。

どんな風に生きているのか、見ていて欲しいと望んでいるのかもしれない。明るい部分も暗い部分も。ならば見てもらえばいい、そして、見ている人にも楽しんでもらえばいい。楽しませるのは無理でも、共感を覚えてもらえばよいのかもしれない。

自意識が勝ちすぎて、見られたいのに、見られたくないなんて言うとき、そんなのはしたないからなんて言うとき、熟練の獅子座は笑うかもしれません。堂々としてればよいのにと。

※セルフィー…自撮り

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは獅子座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は7月23日お昼の12時半ごろから8月23日19時40分ごろまで。

次回は、獅子座から乙女座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも獅子座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

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UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 cancer-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

6月22日1時前、太陽は双子座から蟹座へ。今回は、蟹座をテーマに。

蟹座のキーワードの代表的なものとして「家族」というものがあります。あとは、自分が安心して過ごすことのできる「ホーム」のような場所。住む「家」自体も。

どれも、自分を守るものだったり、守りたいと思うものだったりするのでしょうか。同時に、足かせになりうるものかもしれない。

私自身、近々、引っ越すこともあり、「家族」との関係や「家」について考える時期でもありました。

引越の際に保証人が必要になって、家族のいる人間は家族に頼むわけですが、いない人や頼めない人もいるわけです。人によって家族のあり方はそれぞれであるにも関わらず、「家族とはこうあらねばならない」というものが根強いように感じます。

何故なのでしょう。「こういうものだ」と、決められたものって安心するからでしょうか?

蟹座のキーワードには「排他的」というものもあって、家族と認めたものには優しいが、それ以外のものには厳しいみたいな部分もあるとされている。

実際、誰でも味方とはいかないところが世の中にはあって、敵、味方とまでは言わないまでも、「この人には気を許してもよいけれど、この人には許せない」というのは大抵の人にはあるかもしれない。排他的ということばは、きつすぎるとしても、そういったきらいは誰にでもあるかもしれません。

蟹は柔らかい内臓を固い甲羅で覆って守っていますが、そのイメージも蟹座のイメージに重なっていくのです。

「ここにいるとほっとする」それは、そこに柔らかい部分を侵す「敵」がいないからです。血のつながりによる家族、法律による家族、心でつながっている家族。おそらくいろんな「家族」がある。

血でつながっている家族より、心で繋がっている家族の方が頼りになることもある。血でつながっていても、味方のように感じれない場合もある。

「家族」とは?「ホーム」とは?「家」とは?

私たちにもし「家」がなく、敵にまみれながら暮らさねばならないとしたら、それはどれほどストレスフルは状況なのでしょう?私たちにとって、雨や風をしのぐ「家」、厳しい人間関係から守ってくれる「家族」、そういったものはとても大切です。

先日、『チョコレートドーナツ』という映画を見ました。

チョコレートドーナツ

ショーパブのダンサー ルディと検事局に勤めるポールはゲイのカップル。ルディの近所にはダウン症の少年マルコが母親と住んでいました。ある日、母親が薬物所持で逮捕され、見かねたルディはマルコを引き取ることにするのですが、ルディとポールがゲイのカップルであるということもあり、世間の目は非常に冷たいものでした。彼らは素晴らしい「家族」であったにもかかわらずです。マルコは、いつも薬に溺れる母親から放置されていました。施設に預けられた後も、ルディとポールをひどく恋しがりました。にも関わらず、世間は冷たかった。それは、単なる偏見によるものです。

偏見とは、よくわからないものに近づきたくない、傷つきたくないという排他的な気持ちから生まれるのかもしれません。それも、もしかすると、蟹座的な世界なのかもしれない。

人は一人で生きていくには、弱すぎるのかもしれません。寄り添って、温めあい、守りあい、助け合い生きていく。柔らかい私たちの心や体を、甲羅のように守るつながりが必要なのかもしれません。そういった柔らかい部分を見せるには、すこし勇気が必要です。うっかり間違った相手に見せて、傷つけられるようなことは十分ありえるからです。

しかし、見せなければ、共有できないものがある。見せることで敵ではないと証明できる。見せられたら、目を背けずに見る必要もある。短い時間では理解できなくても、ゆっくりと理解しなければならないのかもしれません。

そうしなければ、甲羅で覆われた部分は、成長することなく腐っていくだけなのかもしれない。なんて勇気のいることなのだろうと思います。

蟹座の神話は、とても切ないものです。

レルナという沼には、ヒドラと大きな蟹が住んでいました。9つの頭を持つ怪物ヒドラは毒気を吐いて人々困らせていたのですが、それを退治しようとやってきたのがヘラクレスです。最初は陰からその戦いを見ていた蟹でしたが、ヒドラが劣勢になるのを見かねて、ヘラクレスにとびかかった蟹。しかし、あっさりヘラクレスに踏みつぶされ、死んでしまいます。

この蟹の勇敢さは、傷つくとわかっていても、行動したくなる人の心をあらわしているように思います。勇気のある行為だと気付くのは後からという場合もあるのかもしれない。

自分にとって居心地のよい状態を知るということは、自分をよく見つめないとわからないように思います。何が必要で、何が必要でないか知らねばならないので。それは、一日二日でできることではなくて、長い時間がかかることなのかもしれません。しかし、長い時間をかける価値のあることです。じっくり、自分を守る場所を作りあげていく。そして、そうやって作り上げたものを簡単に壊されては、たまったものではありません。

自分を守るということはとても大切なこと。自分を守る場所を守るということも、また大切なこと。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

占いを始める

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは蟹座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は6月22日夜中の1時半から7月23日お昼の12時半ごろまで。

次回は、蟹座から獅子座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも獅子座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。

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UMEBOSHI★ONIGIRI TAROT URANAI? -2015 gemini-

こんにちは。夕佳です。このコラムの名の由来はこちらを御覧ください。

5月21日18時前、太陽は牡牛座から双子座へ。もちろん、今回のコラムのテーマは双子座について。

双子座と聞いて、私が思い浮かべるのは、西洋占星術を最初に教わった教室が、双子座色の強い人の多い場所だったことでしょうか。太陽の星座が双子座の人はもちろん、星の星座が双子座、アセンダントが双子座の人などなど。(西洋占星術では、出生時の太陽の位置した星座だけでなく、月や金星など他の天体の位置した星座もみて、その人の運勢を読み解いていきます。)

その教室の特徴は、とにかくみんなよく話すということ。とてもにぎやかで明るい教室だったことを思い出します。話題はころころ変わるし、落ち着きがないといえばそうかもしれないけれど、みんな気にせず、変化に合わせて楽しめる仲間でした。聞きたいことがあれば、気さくに先生に質問し、疑問点があれば、それも気さくにみんなで話し合う。とても刺激的な会話のできる場所、知的好奇心を大いに満たしてくれる場所でした。

知的でフットワークが軽い、それはとても双子座的。

牡羊座の生まれたばかりの赤ん坊は、牡牛座の段階で、触ったり見たり聞いたり味わったりして世界を認識し、そして、双子座になって、言葉を使い人とコミュニケーションをとりはじめます。双子座は、コミュニケーションを司る風の星座であり、行動的で積極的な男性星座です。占星術の教室で、話が盛りあがるのは当然のことと言えるでしょう。

双子座は、何か一つのことに集中してとことん追及するより、いろんなことを見聞きして、情報を集め、分析するのに向いているかもしれません。飽きっぽくて淡白だともいわれる星座ですが、思いやりがないわけではありません。とても、勘の良い人の多い星座です。いろんな人の気持ちを敏感に察知し、いろんな人に合わせることができます。

そうやって「いろんな」顔ができてしまう器用さから、二重人格だなんて言われたりもしますが、不用意に人の深い部分に立ち入るようなことはせず、心地よい距離で人と接することができます。

そして、それが、双子座の気遣いのあり方なのかもしれません。

双子座の神話は、「飽きっぽくて淡白」なこの星座のとても優しい部分を表しているように思います。大神ゼウスとスパルタの王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟ポリュデウケースとカストール。

ポリュデウケースは弟、カストールが兄です。二人はとても仲の良い双子でしたが、ポリュデウケースが神で不死身であるのに対して、カストールは人間で、その命は限りあるものでした。

そこで、ポリュデウケースは、自分の不死性をカストールに分け与えることにしました。そして二人は今も仲良く、一日(一年という説も)の半分は神として天上で暮らし、半分は人間として地上で暮らしているとされています。

双子座の人は自分だけが楽しかったらよいというタイプではないように思います。周りの人も楽しくあってほしい、だからこそ、その器用さを発揮するのではないでしょうか?人であったり、神であったり、そんなとんでもない境界線も自由に行き来できる柔軟な星座。

また、人とコミュニケーションをとることの楽しさを知っているから、自分ひとりで長生きして楽しんでいても、さみしいし、もったいないと考えるような星座。

ポリュデウケースは一人で不死身あることより、それを兄に与えることで、不死性だけでなく、楽しみをも分かち合う道を選びました。たくさんの人、いろんな人と感情を共有することの楽しさ、喜びを知っている星座です。柔軟で器用であるだけに、人に合わせすぎて疲れてしまうこともあるでしょう。ときには、そのような敏感な部分を休めることが必要です。決して、神経が太いタイプではありません。過敏になりすぎる前に、誰にも合わせる必要のないゆったりとした時間を持つことが大切かもしれません。

『ロシュフォールの恋人たち』というフランス映画がありますが、その主人公は、フランス、ロシュフォールに暮らす双子座(!)の双子の姉妹です。

ロシュフォールの恋人たち

この映画を撮ったジュック・ドュミも双子座。

軽快なリズム、美しいメロディで散りばめられたこのミュージカル。その物語は、初夏から夏を思わせる明るい日差しの中で展開していきます。双子座の季節と重なっているのかもしれません。

この映画の中で、双子の姉妹は歌います。

「シャレた言葉や、ウィットが好き」

それはとても双子座的です。この映画の中では、いくつもの恋が描かれますが、泥沼のような描かれ方はしません。ロマンチックなことは大好きだし、真剣に取り組みもするけれど、ウェットにはならない。そんな描かれ方。

この映画を見ていると、「世界が深くて美しいことは十分わかっているし、ことを必要以上に深刻に表現する必要はないんじゃないか、軽やかで楽しくてもいいじゃない。」と、言われているような気持ちになります。繊細で聡明な星座です。世界の深い側面に気付いていないはずがありません。

双子座の季節は、日本では初夏から梅雨に、そして春から夏へ移り行く季節です。双子座は柔軟宮と呼ばれる宮ですが、この変化していく季節の星座だからでしょう。その柔軟さは、いろいろな色に染まることができてしまうということで、その星座の人を悩ませるかもしれません。神になったり人になったりできるのですから、それは大変なものです。

でも、物事は変化していくものです。決して変わらないものなどありません。だから、軽やかに楽しくやっていかないと持たないよ、と、双子座の人たちは、落ち込んだ顔も、軽やかな笑顔とウィットに富んだ会話でたくみに隠しながら、私たちに教えてくれているのかもしれません。

双子座以外の人たちにも、少なからずそういう側面があって、そんな自分の側面に助けられることがあるかもしれません。

ロシュフォールの双子の姉妹や、ポリュデウケースとカストールを思い出すことで、自分のそんな側面を思い出すことができるかもしれません。

さて、あなたがカードの聞きたいことを心に思い浮かべて、6枚の中から1枚選んでください。直感で、好きな絵柄で、または、何か引っかかりを感じるものを選んでみてください。

少しルールをお話しすると、先ほどもお話しましたが、今回のテーマは双子座です。この星座に関連したカード6枚を選んでいます。この星座に太陽が位置する期間は、今年は5月21日18時前から6月22日夜中の1時半ごろまで。

次回は、蟹座に太陽が移る少し前に更新する予定です。そして、カードも蟹座に関連するもの。毎回、その時期の星座に関連したカードが登場します。